笛の音と琴の調べ

ドラマ「陳情令」・「魔道祖師Q」・小説/アニメ「魔道祖師」の感想や考察を綴っているブログです。「愛なんてただそれだけのこと」「宮廷の諍い女」を更新中。⇩カテゴリー選択はスマホでは左にフリックしてください。

尚食23話料理感想/周代八珍 礼記,朱元璋 白菜豆腐湯,蟹醸橙

23話メモ&感想

やはり手の薬は皇太子が陳蕪を介して渡したのか、認めてないけど。

孟尚食の膳に手をつけない洪熙帝。姚子衿が膳を届けて言う、太祖皇帝はかつて干ばつに遭われた時、善人が供した汁(白菜豆腐湯)で飢えをしのいだ。皇后も太祖皇帝は毎日これを飲んでおられたとフォロー。食いしん坊な洪熙帝は蟹の橙詰めを一口食べるとまんまと策にのっかかる。姚子衿も負傷した手で同情を誘っていた。

呉才人、子豚が龍紋ならエライ目に遭います~。陛下が近付き蘇月華が塗ると火がはぜ陛下の服に燃え移る。すると雑伎が放った独楽が爆発、仮面の刺客たちが襲う。洪熙帝まわりがガラガラに手薄なのはなんなんだ。帝お付きの太監が素手で剣を止めていてなかなかの忠信モノ。

游一帆がくるりとまわって信号弾をあげているのがカッコイィ。含光君@陳情令が来るのね←チガウ。游一帆は洪熙帝を助け負傷しているが、確か趙王から刀剣を通さぬ護身衣を贈られていましたね? 刺客と格闘して負傷した皇太子には、助けに来なかったとお怒りな洪熙帝。

▼游殿のくるっとまわって信号弾は1:07あたり。


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姚子衿が「朝餉の準備を忘れた」と言うと、殷紫萍はムフフと笑い「誰のための準備かしら」とお見通しなのがいいな。「栄華を求めずここで白菜を干す?」と姚子衿に檄を飛ばしているのも心強く、殷紫萍がなんだか頼もしく感じる。

胡尚食が花模様に彫っている。算定方法があやふやだが御前調理が致命的となったらしくとにかく胡尚食は負けた。
 胡尚食が胡家に入った頃に胡善祥が生まれるも体重は3斤(約1800g)。厄介者扱いされる胡善祥を不憫に思い、「生まれた時に紅白の煙が家から漂った」とついた嘘が瑞兆として巡り巡ってしまう。胡尚食は縁談も決まっていたが、宮中に入れば胡家の労役を免れると送りこまれた。「これを沽(う)らんかな」。この胡尚食と胡善祥の絆にはホロリとさせられ良かったな。

宮女の人影を見て胡皇太子妃が部屋に入ると、胡尚食が倒れていた。手を洗う蘇月華。誰からも顧みられずにいた蘇月華は、孟尚食に「母を求めていた」と打ち明ける。王司膳は胡尚食に殺されていたのね!蘇月華が刺したというより、ナイフを持った手で胡尚食が自分を刺したのか、そういうの多いわね。すっかり母子は仲良しに。

23話料理メモ

剣舞
金龍吐絲(孟尚食側)は銀糸1本1本を魚で作り消化を助け虚を補い気を増やす効果があり、鴛鴦魚扇(胡尚食側)は精彩がある。
白玉蔵珍は上品でまろやかな味わい。蒸した冬瓜の中に様々な海鮮が詰められている。慶雲豬手は広東名物料理で豚足を1日半漬けこんだもの。桂花皮絲は極上の豚皮と卵黄炒めを使い桂花の橙色を表わし、滋養があり気を増し憂いを消す。

ふかひれと蟹の炒め(蟹肉桂花翅)、蟹の橙詰め(蟹醸橙)は柚子(蟹橙,香橙)に新鮮な蟹を詰め、季節ではないが新酒と菊の花,柚子と蟹の興を堪能できる。杭州伝統料理で「花小厨」にも出てきた。揚げ蝦(炸烹虾段)。

林洪(南宋代)《山家清供》
橙用黃熟大者,截頂,剜去穰,留少液,以蟹膏肉實其內,仍以帶枝頂覆之,入小甑,用酒、醋、水蒸熟。用醋、鹽供食,香而鮮,使人有新酒菊花、香橙螃蟹之興。

真珠翡翠白玉湯は白菜と豆腐入りスープ。姚子衿が太祖皇帝について説明すると、百官へ伝えるようにと。
 朱元璋(太祖皇帝)は濠州の貧農に生まれ、十代の頃に濠州の飢饉に遭い困窮した時にふるまわれた。《千古食趣:說說吃的那些事》にあり、そのまんまじゃ宮廷料理にふさわしくないからか、白菜は翡翠に、豆腐は白玉になぞらえた。
金龍吐絲と蟹は選ばれるが、胡尚食がやや優勢。


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棒まわし。
御前での調理。姚子衿はゴリゴリと砕いていることが多いな。8種の食材を使った鍋天下大同涮鍋、皇太子は「大事なのは技術ではなく食材の新鮮さと本来の味」と言う。河南と四川の味を混ぜている。

空中独楽。
周代八珍の1つ炮豚で、周代は豚に棗を詰め葦で包み泥を塗って強火で炙った。その後泥を落とし三日三晩煮て食す。木炭で返しながら焼くようにしたところさらに美味になる。

烤乳豬は広州名物料理で、満漢全席の主菜の一。西周が起源な周代八珍の一で、淳熬、淳母、炮豚、捣珍、漬、熬、糁、肝營といった、肉を様々な方法で調理する宮廷料理である。

《礼记 内则 第十二》
淳熬,煎醢加于陆稻上,沃之以膏,曰淳熬。
淳毋,煎醢,加于黍食上,沃之以膏曰淳毋。
:取豚若将,刲之刳之,实枣于其腹中,编萑以苴之,涂之以谨涂。炮之,涂皆乾,擘之,濯手以摩之,去其皽,为稻粉糔溲之以为酏,以付豚煎诸膏,膏必灭之,钜镬汤以小鼎芗脯于其中,使其汤毋灭鼎,三日三夜毋绝火,而后调以醯醢
捣珍:取牛羊麋鹿麕之肉必脄,每物与牛若一捶,反侧之,去其饵,孰出之,去其皽,柔其肉。
,取牛肉必新杀者,薄切之,必绝其理,湛诸美酒,期朝,而食之以醢若醯醷。
为熬:捶之,去其皽,编萑布牛肉焉,屑桂与姜,以洒诸上而盐之,干而食之。施羊亦如之,施麋施鹿施麕,皆如牛羊。欲濡肉,则释而煎之以醢,欲干肉,则捶而食之。
:取牛羊豕之肉,三如一,小切之,与稻米,稻米二,肉一,合以为饵煎之。
肝膋:取狗肝一,幪之,以其膋濡炙之,举燋,其膋不蓼。取稻米举糔溲之,小切狼臅膏,以与稻米为酏。

趙王が「子豚は煮ると琥珀色に変わる」と言い、豚を見ると麒麟の図が浮かびあがっている。瑞兆と祝福する胡尚食、図紋子豚。皮が程よく硬く肉は柔らかく新鮮で至上の美食となったはずだった。

賈思勰(北魏代)《齊民要術》
炙豚法:用乳下豚極肥者,豶牸俱得,摯治一如煮法,揩、洗、括、削,令極淨。小開腹,去五臟,又淨洗。以茅茹腹令滿,柞木穿,緩火遙炙,急轉勿住。清酒數塗,以發色,色足便止。取新豬膏極白淨者,塗拭無住。若無新豬膏,淨麻油亦得。色同琥珀,又類真金,入口則消,狀若凌雪,含漿膏潤,特異風常也。


盛寅が止血と補気の薬を処方すると言っている。そこへ届けられた膳には白粥補血効果のある桃酥(とうそ)、薄味の小皿料理が少し。皇太子が負傷したのを見て姚子衿が作っていた。桃酥はクルミクッキー。

胡尚食へ運んだのは鳩汁椰子。水の代わりに椰子汁を使い滋味深い爽やかな甘さでくどくない、水に浸した餅米を竹筒に入れて少しずつ熱を加え自然な発酵で食欲をそそる酸味を得た、数種の異なる汁物はどれも心を配り手間をかけている。
(つづく)

胡尚食は皇太子妃の瑞兆に始まり、上元節の瑞兆で終わったか、最後の晩餐となった。
料理対決から宮中に刺客、そして胡尚食が散り、蘇月華と孟尚食が近付き、ドラマが大きく動いた回。

 

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