笛の音と琴の調べ

ドラマ「陳情令」・「魔道祖師Q」・小説/アニメ「魔道祖師」の感想や考察を綴っているブログです。「愛なんてただそれだけのこと」「宮廷の諍い女」を更新中。⇩カテゴリー選択はスマホでは左にフリックしてください。

尚食13話,14話料理感想/胡桃汁粉,康恵荘淑麗妃,桂花芋乳

13話メモ&感想

皇太孫は夏原吉に民の暮らしを学ばせようとばかり食べさせられたが、夏氏の家には木綿の衣と素焼きの器があるのみ。永楽帝は「孔子の弟子 顔回は30にして後世に名を残した」と言い、皇太孫は「風雨の中、羽ばたく鷹は少なく、近くを見る燕雀は多い」と話す。

永楽22年4月、朱棣(しゅてい)は5度目の北征へ赴く。6月アルクタイは逃亡。7月楡木川に到着した永楽帝は皇太孫に糧秣調達の密命を下す。永楽帝の死は楊栄の密報で届けられる。永楽22年8月皇太子は皇太孫に棺を迎えさせ崩御を公表。楊士奇・楊栄・楊溥は名臣「三楊」と称された。

太祖崩御時は後宮の妃嬪40人が殉葬、今回は子のない妃嬪はすべて殉葬で16人、その中に荘妃もいる。『大明会典』や『李朝実録』に記載があるが、その数は異なっている(李朝実録の方が数が多い)。荘妃のモデルは朝鮮王朝出身の康恵淑麗妃麗妃)で、姪は李氏朝鮮の仁粋大妃。ドラマでは江南と出身が変えられている。

四のつく日は市が開かれ腰牌で出られるが、大喪で市はなく玄武門は務めのある者だけが出入りできる。最大の難所は北安門。玄武門は北西にある。

姚子衿が胡桃汁粉を作ろうとすると、尚食局の皆が何も言わずに各々一斉に動き出すのがチーム尚食!という連帯感が感じられ胸が熱くなる場面!!

殉葬におののく郭側妃にぬるっと近付く孟紫澐。意外と自由に出歩けるのね。侍女の阿金、腰牌の描画再現力高すぎる。似顔絵捜査官に転職できるよ。そして燃やす胡尚食、怖い怖い。

殷紫萍の闇は深いのかしら……。姚子衿は「事を成すのは人の力。女官でも妃嬪でもつらいことはあるものよ。道は必ず開ける」と殷紫萍に言う。


今回は殉葬の回。殉葬は『瓔珞』第10話で清朝第4代康熙帝に廃止されたと言っていたが、明朝では英宗(成化帝の父)が廃止させたようだ。という事は清朝で復活したのか。于荣光な永楽帝から代替わりになるのはちょっと寂しい。

第12話で皇太孫の弟が間違って読んでいた漢詩、落日=皇帝崩御かなとは思っていたが、辺境を訪れ糧秣が無くなり云々をふまえて再度見てみると、なんだか物悲しい漢詩に思えてくる。

 

13話料理メモ

いきなり出てきた兔の煮物(紅焼兔肉)。時代ドラマに没頭していたが、そういえば料理ドラマだった。もらったウサギは逃げちゃったって、そんなものか。ウサギは子衿なのかな。

荘妃に胡桃汁粉(核桃糊)を届けるが、母の味とは異なる。遼県の綿胡桃と霊宝ので最高の献上品。司薬司からのもので調理すると、江南で母が作ってくれた味となる。綿胡桃は鉄胡桃か。もち米・核桃肉・紅棗・砂糖を用いて作る。

雪蘆は蓑衣餅を食べているが、おいしく感じないと話す。杭州の伝統菓子。

光禄寺は米や乾果、鹿角、海産物までごまかしている。

14話メモ&感想

永楽22年8月、皇太子は皇帝・洪熙帝に即位、皇太子妃張氏は皇后に、郭氏は貴妃に冊封された。皇太孫は皇太子となり、胡氏は皇太子妃となる。「林阴清和兰言曲畅,流水今日脩竹古时」の対聯の前を皇太子は歩いて行く。蘇州にある拙政園の対聯で、王羲之の書にこの対聯の文字があるようだ。

永楽22年は年貢を免じ、滞納した飼料と燃料のうち永楽20年以前の物は免除する。各地へ逃げた者の罪を許し原籍に復帰させ2年間労役を免ずる。西域の馬の仕入れと雲南 交趾(こうし)との交易の中止に南京への遷都。皇太子の憂いは藩王(地方の王に封じられた皇族)。

《仁宗昭皇帝實錄》卷一上
永樂二十二年 八月 十五日
聖明之永圖属茲蒞祚之初宣布維新之命其以明年為洪熙元年所有合行事宜條示于後一自永樂二十二年八月十五日昧爽以前官吏軍民人等有犯除謀反大逆子孫謀殺祖父母父母妻妾殺夫奴婢殺主不赦外其餘已發覺未發覺已結正未結正罪無大小咸赦除之敢有指告赦前事者以其罪罪之一永樂十九年十二月以前拖欠及虧兌未完稅粮料豆戶口塩粮及有報數在官而未曾送納者盡行蠲免仍免永樂二十二年戶口塩粮其各處拖欠馬草柴炭自永樂二十年十二月以前盡行蠲免一自永樂二十二年八月十五日以前各處遞年拖欠農桑諸色課程倉粮塩課等項並倒死及虧馬駝驢騾牛羊等畜及拖欠蘆柴納欠銅鉄顏料席麻竹木等物追陪珍珠等項并未納各項贓罰陪追未完段匹等件盡行蠲免一各處軍民有因追陪孳生馬匹為官府所逼不得已將男女妻妾典賣與人者詔書至日官府悉為贖還不許托故延緩如女子年長已成婚配者不在此例今後倒死孳生馬匹只照洪武中例追陪一各處逃移人戶悉宥其罪許於所在官司首告發回原籍復業免其差徭二年其戶下所欠稅粮盡行蠲免

新皇帝の洪熙帝は南京での生活に慣れ親しんでおり、外征な永楽政治の軌道修正を目論でいたようである。北京への遷都により大運河を通した南北の商業が活性化、銀経済へと移行していく事となる。

今まで頼りになった長男が、いざ自分が皇帝となると政治方針の違いもあり、ちょっと疎ましい感じになっているのが興味深い。

誣告(ぶこく)は大罪。姚子衿の玉佩は皇后だけが持つ鳳凰佩。陳将軍は北安門の通行を許可していた。先帝が自ら彫り仁孝皇后は肌身離さず、孫(朱瞻基)を自ら育て亡くなる前に玉佩を先帝に託し、将来の皇太孫妃に渡すよう頼む。

彭城伯夫人は10歳の孫氏(子衿)を推薦し張皇后に託す。姚子衿は幼い時に彭城伯夫人と共に陛下に謁見し、玉佩を渡されていた。半年後孫氏は病の養生のため永城へ、先帝は天命に従い胡皇太子妃が選ばれた。この辺りに思惑がありそうね。来世はあなたに仕え今日の罪を償うと胡尚食……。ドラマの来世は次作品……。

姚子衿は未来の皇太孫妃として英才教育をほどこされ、琴棋書画、琵琶や管弦、刺繍に料理、蹴鞠や騎射も取得済。そりゃ、なんでもできるワケね。となると姚子衿が第12話で作った太極山査子乳露は皇太孫妃の陰陽を表し、赤を婚礼とすると胡善祥で、白が孫氏な姚子衿か。

そして師匠が実の母で、娘の出世の妨げとならないよう亡くなっていた……。だから荘妃に肩入れしたのね。

天子や親王の妃妃や宮嬪は民間の良家から選び、実家を頼れないようにしていた。太祖の馬皇后や先帝の徐皇后も戦に同行。確かに今見ている韓国ドラマでは、妃の実家が政治的に強く私腹を肥やし、王の実権も民も困窮していた。

游一帆もぬるっと新帝に近付き、錦衣衛の指揮使に任命される。

司饎司は薪や炭の管理だけを行う所。突然、返り咲いた孟紫澐!はやっ。尚食は2人体制となる。ものすごい浮き沈みの激しい孟尚食の人生。

結納は済んでおり他には嫁げないが、出家すると言う姚子衿。皇太子は離さないと言うが、猫にはひっかかれるし、姚子衿には恨んでいると言われる。とはいえ皇太子は関知していないので、恨むなら天命を優先させた人達よね。

絡む游一帆に「上林苑へ行き虎に菜食を求めては」と言う姚子衿。游一帆は虎か。


姚子衿の正体がわかった回。第11話で永楽帝が都と寺の話をしており、荒れた寺には鼠も寄らないと言っていたのは、鼠は朱瞻基だったのかな?とつらつら考えていた。

14話料理メモ

咳の続く皇太子妃のために桂花芋乳蓮の葉粥(荷葉粥)を作る。桂花の香りは気分を明るくし里芋は胃や脾臓を丈夫にする。桂花と言うと呉才人を思い出すな。

喪中の膳は青菜豆腐続きの精進料理。
(つづく)

 

※1 檀上寛「陸海の交錯」2020 岩波書店

 

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