魔道祖師Ｑ28話,29話,30話最終回感想/五禽戯,中元節,姑蘇訛り

魔道祖師Ｑ２８話

魔道祖師Ｑ２８話（第２８集：端方）は「弟子の鑑」。

この回は姑蘇藍氏オールスターズで、OPにもつながるカワイイ回。

雲深不知処。
剣の稽古に励む藍思追。
藍啓仁はその様子を見て、「厳粛な家風/ 雅正」と満足気である。
そこへ魏無羨が雉を捕らえようと駆け回る。
すると冷静沈着な藍思追が……。

藍啓仁も以前とは変わって理解を示し、
自慢の藍忘機を思い、悦に入っている。
そこへ最も優秀な弟子・含光君が……。

月夜の中、藍啓仁が意を新たにしていると、
魏無羨師匠の気功体操“五禽戯”の軽快な号令が。
振り向きざまに藍曦臣のウィンク。
ついに……。

監督不行き届きと、なぜか自ら罰を科している敬愛すべき藍啓仁。
藍啓仁が立ち上がる際に腰をギグッ。
魏無羨のかけ声に合わせると
あらっ……。

五禽戯（ごきんぎ）とは、中国伝統導引養生の功法で、創始者は東漢末の名医である華佗（かだ）。一時は曹操の典医でもあった。

五禽戯の名称と効能は『後漢書方術列伝華侘伝』に記されている。1.虎、2.鹿、3.熊、4.猿、5.鳥の動きを模して体操するらしい。

なんだか面白そうである。DVD「魔道祖師Q版五禽戯」が発売されたら、ベストセラーなんだけどな……。

藍思追も、雉を捕まえられるようになり
藍忘機も、一杯ではなく一甕飲むこととなり
すっかり魏無羨も、雲深不知処に馴染んでいます。

騰訊視頻2021年2月5日放送
WOWOW字幕版2021年6月13日放送

魔道祖師Ｑ２９話

魔道祖師Ｑ２９話（第２９集：中元）は、「中元節」。

金凌が最も高価な金縁の灯籠を買い求めている。縛仙網か。
灯籠は、遠くにいる死者に川の神が伝えてくれる。
金凌もいい子に育っています。

「13年間死んでいたが何も聞こえなかった」と話す魏無羨に、
金凌の
誰も灯籠を流さない【没人放灯】
悪党に灯籠なんて無駄金だ【糟蹋銭】
人として終わってる【太失敗】
という言葉にあえなく撃沈。

藍湛を見ると、そっと視線をそらされる。

（回想）橋の上で藍忘機が傘をさし比翼の鳥が舞い、
「死んではいない私は待つ/ 他没死我等他」と語っているのがもぅ……。
そして避塵に叩かれている魏嬰……。

魏無羨が願掛け灯籠に
サンザシ
飴
でんでん太鼓
風車
と願うと、次々と願いが叶う。

含光仙君のご威光だ☆☆☆
もはやふたりの世界に、金凌が付いていけないのも無理はない。

流れ星も抹額をしている～～～。

中元節とは中国の伝統行事で道教の名称でもあり、旧暦7月15日に祖先を祭り先人を懐かしむ祝日である。2021年は8月22日にあたる。

この日には、祖先を祀る、灯籠流し（放河灯）、死者を弔う、焚纸锭（纸锭を燃やす、纸锭は紙銭の一種、あの世でのお金）、土地神の祭祀（祭祀土地）を行う。

紙銭ネタは、小説2巻にも出てくる義城編ネタで、原作では藍景儀がツッコミを入れている。

この回の阿傑無羨の口調も最高である。

騰訊視頻2021年2月12日放送
WOWOW字幕版2021年6月13日放送

魔道祖師Ｑ３０話

魔道祖師Ｑ３０話（第３０集：枇杷）は、彩衣鎮の「ビワ」。
神回の最終回である。続編ないのかな？

f:id:fuenone2020:20210611105153p:plain — 忘羨
©2020 Shenzhen Tencent Computer Systems Company Limited

夕暮れの彩衣鎮。
舟に乗り、笛と琴を奏で、魏無羨はときどき天子笑をタピオカ飲み。
「美酒には美しい景色美しい景色には美しい……人/ 美酒配美景　美景映美……人」と、含光君を見てようやく口ずさむ。
なんとなくではあるがこの曲調が「矢切の渡し」に思えてしまうのだ。そんな場面でもないけれど「恋に生きたい二人」あたりが、重なるところか。（勝手に言ってます）

天子笑を藍湛にわけようとするが
藍忘機は飲むと「藍忘機　ここに参上/ 到此一遊」と剣で刻むし、
雉の殺生をスンッとするし……
と、やめる魏無羨。

かつての枇杷売りのお姉さんの上にも年月は流れているが、
魏無羨は変わらず「お兄さん/ 小郎君」と呼びかけられる。

ふたつ貰った枇杷を藍湛にあげようとすると、
藍湛の手にはカゴいっぱいの枇杷が。
そして藍湛が枇杷をモグモグしている～。
この時の魏嬰の「はあぁ～」が好き。

人気の差を見せつけられ、すっかりおかんむりの魏嬰。
すねると声が金凌になるのはナゼ。

今度は藍湛が「魏嬰」と一籠のビワを差し出すが、
魏嬰はそっぽを向く。

すると藍湛が姑蘇訛りで
「お前は男前どすなビワをどうぞ/ 你長得这么好看清你吃枇杷」。

さいご、舟に寝っ転がったふたりの台詞。
魏嬰「ビワもうまいな/ 枇杷也好吃」
　　「もう１かご/ 再买一筐呗」
藍湛「よし/ 好」

そして夕陽とカゴいっぱいの枇杷。
（完）

藍湛の姑蘇なまり～～～！！
過去編では魏無羨が頼んでも話してくれなかったのを、ちゃんと叶えてくれている。
姑蘇弁では、枇杷（pí pá）の発音が、「ペイプ」になるのか？

過去編では魏嬰が枇杷を「藍湛」とあげていたのを、
今回は藍湛が「魏嬰」と差し出している。

この枇杷が、「好き」という意味合いならば、藍湛の枇杷がカゴいっぱいなのもうなずける。

アニメ４話水行淵のさいご、
藍曦臣の「ビワを食べたいのだな？一籠買って帰ろうか？/ 我看你想吃枇杷，要不买一筐回去」には
藍湛は「結構です/ 不想」と返していたなぁと、
時の流れを感じた。