35話感想・含光君のおんぶ
清河。「外叔父にも殴られたことがないのに」とアムロ@ガンダムのような事を言う金凌。江澄の「脚を折る」は脅しであり、実際にされた事はないようだ。
橋の上で月を見あげて待つ含光君。『忘羨』♪ 含光君を見やりながら、藍湛が味方だと認識する。ここも大好きで何度となくリピした場面。
含光君はすぐに悪詛痕と紫電痕に気づき、江吟晩に会った事もお見通し。魏嬰も素直に助けを求めている。おんぶしようかの回想。そして藍湛は魏嬰をおんぶして橋を下りる。魏嬰は大梵山で自分に気付いた理由を尋ねが、「自分で考えよ」と言われる。
友との再会
旗亭客棧。魏無羨は仮面を付け「やはり古い友だったか」と。再び魏嬰をガードし、扉を蹴破る武闘派・含光君。お久しぶりな聶懐桑は「知らない」を繰り返し、藍忘機はすごんで、端布を見せる。それは聶懐桑と同じ紋様。聶懐桑の里衣は黒色。
魏嬰は酒を所望し、藍湛は手渡す。行路嶺の人食い霊堂について解き明かす魏無羨。「どこかで会ったような」と言う聶懐桑。懐桑がしきりに仰ぐ扇を取りあげる魏無羨。酒がなくなるとすかさず補充する含光君。
聶家の墓について話し始める聶懐桑は、まず含光君に他言しないよう取り付ける段取りの良さ。聶家の祖先は肉売りのため、究めたのは刀道。刀は強い殺気を帯びており、家主は最後は気が暴走し錯乱して死ぬ。家主が死ぬと誰も制御できない。邪道ではなく、刀は妖魔や物の怪をいけにえに祭っている。刀霊が認めるのは一人だけ。第六代宗主が、父親と祖父の刀を棺に入れ、数百の妖魔や物の怪も入れて、石の霊堂を建て戦わせた。盗賊の回想。
金凌は盗賊の屍一体を粉々にし、石霊堂の迷陣が起動、壁に入り悪詛痕がつく。
用を終えると慌てて退室しようとする懐桑に、かつての座学の扇の回想、「画法や構図が実にすばらしい」と言い、扇を返す魏嬰。懐桑は「若君はとても眼力がある」と言い脱兎のごとく駆けていく。逃げ足の速さは天下一品。
剣霊が伝えること
酒を飲む魏嬰。藍湛は脚の手当をしようとする。太ももにまで広まっており、突然はねまわる剣霊の入った封悪乾坤袋。藍湛は魏嬰の笛の穴を調整して渡し、ふたりで『安息』♪を奏でる。藍湛のフッとした笑いが印象的なこの場面。剣霊は悪詛痕に反応したようだ。
再び霊堂へ。聶懐桑が修理させている。魏嬰が無造作に坐った所はお棺の上。藍氏の寒潭洞を思い出す。含光君が一降りすると、壁の中から白骨があらわる。
祭刀堂の刀を全て出して調べるが、陰虎符の痕はなく刀霊も離脱していない。面倒なことを手伝わされてご機嫌ななめな懐桑。覇下の行方を尋ねられ、乱心した聶明玦に駆けつける聶懐桑とそれを押える金光瑶との回想。昏い表情の聶懐桑。聶明玦は見つかっていない。剣霊の封悪乾坤袋は西を示す。莫家荘に刀霊を放った者は、赤鋒尊を捜させようとしていた。
薛洋のゆくえ
櫟陽。ふたり並ぶ距離が少し縮まっている。ちらっとうつる「春風楼」の扁額。悪詛痕よりも舎身呪の傷の方が問題のようだ。莫家荘に刀霊を放った者と赤鋒尊を殺したのは違う人物。
旗亭酒楼。陰鉄探しの時の回想。江澄も聶懐桑もいたあの時代。常氏の屋敷について噂されており、解決した旅の仙師たちとは魏嬰たちのこと。「回りに回ってこの場所に戻るとは、わざとなのか?」の言葉は、視聴者も思っていた事よ。
薛洋の噂話となり、今は金氏の客卿となっている。16年前薛洋が突然金麟台に現れ、金光善だけが処刑に反対、金宗主の回想。常萍が薛洋は関係ないと証言を翻す。金光善が死に、金光瑶が家主となり薛洋を追放した。薛洋は敵に殺され、夷陵老祖と関係があったとも噂されている。魏無羨は「虎を野に放った」と言う。
暁星塵は失踪、宋嵐も遊歴後に姿を消している。常萍は突然両目を失い肉を削がれ殺され、その凶器は「霜華」。暁星塵の回想。魏嬰は「暁星塵と宋嵐が羨ましかった」「まさに世は…」と言い、藍湛は「世は無常だ」と魏嬰の杯を飲み干す。
(つづく)
初回視聴時は、酒を飲んで思い詰めた様子で次回に続いたので、「藍忘機、どうした?」と案じていたっけ……。
物語が大きく動いていった回。回想が多用されていたのだとも気付く。
陳情令吹替版35話感想
吹替版での金凌は「おじ上もぶたないのに」となっていた。「お前はいつも覚えていないな」。刀霊は「かたなれい」呼びなのね。「とうれい」と読んでいたが、音だけだと分かりにくいか。
乾坤袋がぴょんぴょん跳ねているのはなんだかカワイイ。天官賜福の壺に入った半月みがある。聶懐桑がもう一度壁を掘り出すと言われた時の「え?」が好き。
ドラマと小説・アニメとの違い
原作小説『魔道祖師』第1巻 第6章陰悪、第7章朝露
アニメ『魔道祖師』羨雲編第7話、第8話
陳情令は原作の台詞を忠実に取り入れている。そのため、魏無羨にとって江澄と藍忘機のポジションが入れ替わるこの回、陳情令では前世でも藍忘機が陰鉄青春旅でずっと傍にいたので、「江澄が味方で、藍忘機が対立して」と言われても「ん?」と思ってしまうのが正直な思い。
そして一番驚いたのは、薛洋が金氏の客卿になっていたこと!ええ!?と思っていたら、原作ではこちらが本流で、温氏の客卿だったのはドラマオリジナル。原作の薛洋は金氏の金星雪浪袍も身につけており、一度位は見たかった王皓軒の金星雪浪袍姿。
常萍が殺された剣がなぜに霜華って分かったのかなぁと疑問に思い、だからアニメの霜華は痕を残す設定(剣落霜天)にしたのかとも納得していた。
陳情令用語メモ
・邪道:人の命を求めること。
WOWOW字幕版放送:2020年5月14日(木)深夜
WOWOW吹替版放送:2022年8月11日(木)深夜
▼吹替版第1~12話まで感想
外部サイト
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