魏無羨、誕生日おめでとう~生日快楽♪ 10月31日のハロウィン生まれなんて、魏無羨にピッタリな誕生日。#魏嬰もトレンド入り~。
50話感想・金光瑶と藍曦臣
劇的な場面から始まる最終回。
観音廟。金光瑶は「藍曦臣」と繰り返し、聶懐桑の今までの計略に気付く。観音像と共に映しだされれる聶懐桑。金光瑶は「悪事はやり尽くしたが、あなただけは傷つけようと思わなかった」と藍曦臣にひたひたと迫る。「あなたまで聶明玦のように私を許さぬとは」と嘆き、金光瑶は藍曦臣共々、棺の近くへ寄り剣の先から血をたらし、それが陰虎符に降り注き、またも黒い怨霊が出てきてしまう。
沢蕪君が左手をあげるが躊躇する。この左手は第47話で蘇涉も魏無羨に同じようなポーズを取っていた。金光瑶が「一緒に死んでください」と言うと、藍曦臣は目を閉じ手をさげると、金光瑶は満足したように微笑み、沢蕪君を突き飛ばす。
金光瑶はキッと「この私がお前を恐れると?」と聶明玦に向かっていく。揺れる「妙参造化」の提灯。
すべてが終わり……
崩れる観音廟から逃げた一行は言葉もない。♪ 藍曦臣は「阿瑶がわからない」と言い、聶懐桑は「完全に理解するなど無理だ」と静かに答える。襲ったのか尋ねられると聶懐桑は「そう見えたんだ。分からないよ」と。
陳情笛を見つめる魏無羨と、江澄の目が合う。『酔夢』♪ 魏無羨が腕を見ると傷が消えていく。この場面で江澄が映るの、江澄の思いも薄らいでいったのを合わせているのかな。
仙子と共に仙師たちがやって来る。含光君は藍啓仁に挨拶、欧陽子真が魏無羨を心配案しているのがイイ子だ。金凌は仙子を外へと連れて行き、江澄は何も言わずに立ち去る。魏無羨と含光君は視線を交わす。
ひとり残された聶懐桑は金光瑶の帽子を拾う。それは孟瑶の母が幼い孟瑶に「君子は身なりを正す」と言っていた証のような帽子。帽子の埃を払うと聶懐桑の手に血が付くが、そのままひとり歩いて行く。
魏無羨たちはリンゴちゃんを見に行きこの場にいない。金凌が追おうとするのを江澄が呼びとめる。ここにきても「引き止めて飯でも食うか?」と言う江澄がオモシロイな。金凌が「嫌になる」と座りこむ姿は、第45話の欧陽子真を思い出す。「殴るぞ」と手をあげた後ろの木は紅葉。「我らも戻ろう、それぞれの帰るべき場所へ」と歩み出す。
江澄の夷陵での回想。『意難平』♪ おやきを買いに行っていた魏無羨に近付く温氏の追っ手。その直後に誰かが捕まったとの声が上がる。江澄~~~そうだったの!? ゴメンよ、江澄が捕まったから~と思っていたけど、江澄は魏無羨のためだったんだね、ううぅ。江澄は「達者で」と。
守られたもの
森の中。リンゴちゃんピアノ『忘羨』♪ 含光君が「お前に話していないことがある」と言っている所へ走ってくる藍思追と温寧。魏嬰が「いつも追いつくのが早いな」と言うのが、邪魔された感たっぷりに聞こえる。料理や土に植えたことを話す場面に、幼い阿苑と四叔父が映りもう~~~(涙)。『人生若只如初見』♪
「私は阿苑です」。生きていてくれたんだね~~~。魏無羨や藍忘機や温情たちが守った命。
ロクでもない夷陵老祖の教えを言う藍思追の口をふさぐ魏無羨。ここでまくしたてる魏無羨の口調が好き。そして魏嬰の足に抱きつく藍思追。
池には二羽の鳥がいる。温寧は岐山へ一族の衣冠塚を建てに藍思追と発つ。「自分で歩いてみます」と言う温寧が頼もしい。ふたりは礼をする。このオルゴール音を聞くと、『蛍の光』的な「終わりなんだ」と感じる。
「藍湛、俺たちも行こう」と歩き始めるが、藍湛は動かない。『忘羨』♪ 静かに振り向きうなずく含光君、見つめ合うふたり。この森の中での場面は幾度となくリピートしたものだが、含光君の気高く匂い立つような美しさが、それまでの含光君とは異なり、この違いを出せるのがスゴいな~と好きな場面。
忘羨
山の上の場面。『酔夢』♪ 魏無羨の衣装⑰黒色に銀灰色の花紋が入っており、里衣も黒。藍忘機の衣装⑨最も重々しく水色の衣に透ける白い外袍を重ねている。
ここでふたりがお互い、相手のいる方向へそれぞれ歩きだそうとしているのが良いのだ。魏嬰が「茂る草木は変わらず、水は絶えず流れ続ける、またいつか会おう」と振り向かずに笛を振っている。それを見届け歩き始める含光君。
歩く含光君に笛の音が聞こえる。「今度会う時まで曲名を考えておけよ」「もう考えてある」の声。
合唱版『忘羨』♪、再びあの崖の上に魏嬰が笛を吹いている。魏無羨の衣装⑱黒灰色で深灰色の外袍に銀灰色の縞模様、里衣は黒で袖口は伸ばされたまま。傍にはリンゴちゃんも。曲が終わろうとした頃に「魏嬰」と呼びかけられ、振り向き映った姿に魏嬰は笑顔になる、そして笛と琴の音。中国版はこの場面で終わり。
雲深不知処。家規の前で聶懐桑は家規が千条増えたと言っている。魏無羨は一番大切な家規は「奸邪との交流を禁ずる」と伝え、「お見それしたぞ」と言う聶懐桑。仙督となった含光君に礼をする。「仙督になりたくは?」との問いには、「身の程を知る人間だ、やるべきことは自分でやるが、本分でないことは手は出さぬ」と。魏無羨の衣装⑰。
滝のふもとで魏嬰と藍湛が笛と琴の合奏。合唱版『忘羨』。藍湛の後ろにある赤い実はなんだろう? 第33話ではひとりで奏でていた含光君。
滝の上で「仙督を引き受けるとは意外だった」に対して、「我らはここで誓った」「一生悪をくじき弱きを救えるように」、天灯あげで藍忘機も同じ誓いをしていた。
「藍湛、さすが含光君だな」「お前もさすが魏嬰だ」と言うと笑う魏嬰、見つめ合うふたり。魏嬰は酒を飲み、遠景へと。
「彼らに命を吹き込んだ作者 墨香銅臭に感謝 彼らの願いがかなうように。遠音に響く忘羨 曲が終われど絆は永遠に」の文字。
(終わり)
陳情令吹替版50話感想
本日吹替版最終回はリアタイ。OPで場面が流れる度に今までの物語がふくらみ、ここで既に静かに感動していた。
石田金光瑶の振り絞るように訴える「藍曦臣」の声、この辺りこんなに静かに話すのか。森川藍曦臣の願うような声。そして吹替版だと演者の表情をじっくり見ることができる中、突き放した時の金光瑶は嬉しそうなのね。金光瑶が藍曦臣を突き飛ばした後の場面は、崖落ちの時に振り払った魏無羨と重ねているのかな。
呆然と自問自答しているような森川藍曦臣。そんな中、酒巻藍啓仁の声を聞くと相変わらずに感じるな。魏嬰が怖がるからと仙子を外に出す優しい金凌。孟母とのやり取りに、孟瑶のルーツを見た思いになる。
梶金凌に「さっき魏無羨に話があったんじゃ」と問われて「ない」と言う緑川江澄の口調が好き。回想にて「達者で、姉上の事を頼んだからな」と言っているのには泣ける。
立花藍忘機の「話してないことがある」に、土屋藍思追の言葉で阿苑の事がわかった涙は嬉し涙。藍思追の「会いたかった」は魏嬰も同じ思い。阿苑の存在は物語の救い。
この場面で気付いたが、陳情笛の房の色が紫色がかっているように見えるのは気のせいかな。前は赤かったような。温寧も自立。
木村魏無羨の「行かないのか」が切ない。山の上での「いつか会おう」は「ここに参上」な口調かな。立花藍忘機が呼びかける「魏嬰」~~~。
木村魏無羨と花江聶懐桑の場面は、結構バチバチしているのね。ここでの「やるべきこと、そうでないこと」は、第47話 観音廟の魏無羨の「死を恐れないが、死を望まない」みたいな理屈だな。
ふたりの合奏にふたりの「さすが」。
そして最後の文字を、木村魏無羨と立花藍忘機が声をそろえて読みあげるという最後!! 物語の主人公たちが作者へと語りかけているみたいな吹替版ならではの演出。
最終回もろもろ
終わった~~~!!WOWOW放送時は第48話から一気に最終回だったので、情報量が多すぎてもう~。Twitterでもトレンドとなり、そこで気付く中国版とエンディングが違うことを。
その辺りは「陳情令最終回ラストエンディング50話日本版中国版特別版の違い」記事で書いたが、今回見ながら振り向いて笑顔の所で終わるのもアリとは思った。その場合は、第1話 涙の魏嬰から第50話 笑顔の魏嬰で終わるので、「魏無羨の物語」の意味合いが強まるかな?という印象。
細かい事を言うと、藍翼にふたりで誓った陰鉄を雲深不知処で鎮めるというのはどうなったんだとは思ったが、そもそも原作にないので省略されてもしょうがないか。
さすが含光君、さすが魏嬰
一方、滝の上で終わると、「忘羨の物語」が強くなる思いがする。
その場面でふたりが言い合う
「藍湛、さすが含光君だな」
「お前もさすが魏嬰だ」。
直前の魏無羨と聶懐桑の「お見それしたぞ」と言い合うのに似ているが対照的でもあり、第25話の「お前は俺のなんなんだ」問答に対するアンサーだと思っている。
座学で志を共にしていたことが、第7話の天灯のそれぞれの誓いが同じであることから分かる。
つづく夷陵老祖時代、相手における自分というものを問うていた第25話を越え、第43話の雪見での思いを経て、各々の志を貫きそんな相手を信じ尊重し、並び立っているという、そんな知己の立ち位置になったのかなという思いである。江澄のように約束にこだわるのでもない、藍曦臣のように相手を理解しようと言うのでもない。そのままで相手を認め、信念に従って行動し歩んでいくというシンプルな生き方。もちろん江澄や藍曦臣が関係に求める思いでも良い。ただこの忘羨のあり方とは異なると言う意味である。
そこには一緒にいなければならないというものでなく、お互い気にかけつつも、遠くにいても良いし、共に過ごすことができればもっと良い、というスタンスなのではないだろうか。だから陳情令のふたりは一旦離れても構わないのだと思う。
含光君が仙督になったこと
私は物語の最終回を『陳情令』で初めて迎えたので、そんなに藍忘機が仙督になりいったん離れたのには違和感はなかった口である。というかドラマ途中で陳情令設定集の藍忘機衣装特集で仙督と書いてあり知ってしまっていた。
ツラい夷陵老祖時代を見ていて、魏無羨達の思いを通す「権力が足りない」と痛感していたし、思えば復活後一緒におり、謎が解明して一度魏無羨がどうしたいのか考える時間は必要かな?とも思ったのだ。
字幕版を見ていた時は「山上別れから再会までのある物語」という妄想な最終回その後を描いた。
今は「それぞれの志を貫くために歩むふたりは、目指すものが同じなだけに、いつも出会ってしまい一緒に歩むことになる」というのが陳情令の忘羨らしいのかな、と考えている。
聶懐桑と温晃の扮装
中国版の最終回のクレジットには、劉風民:老丈(温晃)、孫亮:老丈(聶懐桑)とあり、第2話と第8話の温氏の墓守たちの正体が分かるという仕掛けもあった。老丈は老翁。そう書かれていないと全くわからない。
ドラマと小説・アニメとの違い
原作小説『魔道祖師』第4巻 第22章晦蔵、第23章忘羨
アニメ『魔道祖師』完結編
観音廟までは同じだが、原作でのその後ふたりは一瞬たりとも離れることなく旅立ち、愛を成就させている。
観音廟で金光瑶が掘り返させていたのは母親の亡骸であり、観音像が金光瑶に似て見えたのは、孟母に似せて造らせていたからであった。金光瑶の母親思いの一面が描かれている。
原作では金凌の仙子エピなど、ドラマでは描かれきれなかったエピソードが良く、読み応えがある。
WOWOW字幕版放送:2020年6月11日(木)深夜
WOWOW吹替版放送:2022年10月13日(木)深夜
ドラマ陳情令の感想も終えてしまった。
書き始めた頃は先が長く感じたが、気が付けばあっという間で、長かったハズがそうでもない思いもする。
それはドラマを見始めて50話が長いように思えて、どんどん引き込まれ、最後惜しむような思いになったのと似ている。
そして終わった今でもどこかで忘羨は鳴り続けている。
やはり遠音に響く忘羨なのだ。
▼金凌が仙子と出会ったエピソード
▼吹替版第1~12話まで感想
外部サイト
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