47話感想・雲萍
雲萍。突然、魏嬰は藍湛に温寧の縁組みの相談をし始める。突然どうした。子供にも遊ばれている温寧を見せようと、魏嬰が藍湛をくるりと振り向かせるのがなんだか味がある。魏嬰、紹介したいのは伴侶なの?友なの?藍思追か……。温寧は宿で待つように言われ、しょんぼりしている。
油燈香燭ののぼりに香り袋の呼び声。魏嬰と藍湛は今やぴったり寄り添うように歩いている。雲萍の境。金光瑶が購入していたのは廟だった。観音殿には大きな観音像が祀られており、陣で何かを制圧しているようだ。寺の木は紅葉となっている。僧侶は明日から3日廟を閉めると話しており、魏無羨は「大師は受戒してないのに仏法に通じてる」と伝える。初回視聴時にはそんな事をわざわざ言ったら、不審がられちゃうよ~と思いながら見ていた。
いざ、観音殿へ
慈天廣佑の牌坊。暗くなってから再びやってきた3人、観音殿には結界が張られている。温寧は戻らなければ江澄に知らせるよう言われるが、遠くに何かを察知したようだ。
金凌が仙子と共に歩いている。魏無羨たちが観音殿を屋根からのぞくと、中庭では武器を手にしており澤蕪君の姿もある。そこへ聞こえる仙子の鳴き声~。塀をよじのぼる金凌に放たれた弓矢を魏無羨の笛で防ぐ。
そんな最中に魏無羨の首に金光瑶の琴弦が! 沢蕪君は霊力を奪われており、金凌も捕らえられた。ニッコリ微笑む金光瑶は、蘇涉に仙子を追って殺すように指示。
観音堂の中では何かが掘り返されている。「不夜天の再来」と言う金光瑶は、含光君に剣を下ろさせ、霊脈を封じさせる。雷が鳴り雨が降ってきた。
観音殿内は布が揺らめき、藍湛は「負い目ではなく、当然だからだ」と答えている。扉が開き蝋燭がいっせいに消えたのを、金光瑶が灯す。そこへ蘇渉が気を失った聶懐桑を伴い戻って来た。「肝の小さい男なので手加減しろ」と金光瑶は言い、宗主を人質にする事で自分に手出しをさせず身を守りたいようだ。
蘇渉はここぞとばかりに含光君に絡むが、含光君は無視。「己を誇る態度が気に食わぬだけ」と言う蘇渉に、魏嬰が藍氏の家訓を持ち出すと、金凌にツッコまれ「恥さらし」と言われている~。「藍湛は無愛想で誰に対してもつれない態度」と言うが、魏嬰と兄上と叔父上にはそうかな? 魏嬰の「昔から奇才を自負しており触れ回っていた」という言葉に、手出しする蘇渉を含光君が止める。
「死を恐れないが望まない」と返す魏無羨、「己の運命を決め運に委ねず、死を望まぬゆえ運命を決め、死を恐れぬゆえ運に委ねず、分かるか」この辺りの口調が好き。
雨の中の江澄
蘇渉が剣を抜くと、紫電が光る。雨降りしきる中、傘と三毒が映り、江澄、来た~~~~!!カッコイィぞ。仙子が戻って来ると、含光君にしがみつく魏嬰。蘇渉を追って仙子は外へ。
江澄の紫電 VS 金光瑶の琴。金光瑶は拍手し、その口上ぶりに魏嬰が藍湛にひそひそと「薛洋と同じだな」と言っているのを江澄が見やる。するとすかさず金光瑶の矛先は魏無羨に対する江澄の思いへ切り込み江澄の動揺を誘い、蓮花塢で江澄は周りの人に随便を抜かせようとしていた事を暴露した。それを聞いた魏無羨も事情を察する。
金光瑶劇場~~~。金光瑶は攻撃を仕掛け、江澄は負傷。仙子が「激励すれば勇敢なことこの上なく、形勢不利だと逃げ足が速い」と言われてるのが好き。そこへ掘り当てられたとの声が。
魏無羨は藍忘機に江澄の前でひそひそ話しているが、江澄に丸聞こえですよ~~~。
(つづく)
江澄の雨の中の登場場面が好き。雷の中、傘を持つシルエットも欲しかった。タイ版魔道祖師第3巻の表紙はコレかな。魏無羨も口が達者だけど、金光瑶もよく喋るよね。
陳情令吹替版47話感想
石田金光瑶の弁舌ぶりが冴えわたる。このちょっとワザとらしいと言うか含みのある先を読んでいるような感じが、朱賛錦な金光瑶だ。
金光瑶の言う通り、不夜天を思い出すような剣を向ける藍忘機。あの時は止めるためだったんだけどネ。吹替版は、それぞれの人物の気迫がより感じられる。
聶懐桑は「すぐに怯えるひ弱な男」と言われていた。藍忘機に右手をあげている蘇涉。
そして江澄ーーーー!傘に血が飛んでいる。石田金光瑶の江澄に対しての「(気にしているようだが)向こうをな」の言い方~。この緩急つけてヒタヒタと詰め寄る感じが朱賛錦・金光瑶節。江澄が意識して魏無羨を見ることができない様子も伝わってくる。
蘇涉に仙子は「気骨がない」と言われており、気骨のある綿綿(仙子)を思い出し面白い。
来週の予約録画画面を見たら、あれ?次回は第49話だけなのね。てっきり肖戦の誕生日の10月5日に、最終回の放送を合わせこんで来ているのかと思っていた。欧州サッカーはWOWOWの人気番組だものね。
ドラマと小説・アニメとの違い
原作小説『魔道祖師』第4巻 第21章恨生。
アニメ『魔道祖師』完結編。
小説では魏嬰と藍湛は別行動で観音廟へ来ており、金子軒の皆の前での告白を思わせるような、助けに来た藍湛へ大告白場面となる。そしてすっかり相思相愛になった忘羨がペアで、藍曦臣や金凌は離れて坐っているのだ。観音堂は原作を映像で盛り込んでいるので、細かい背景は小説を読むとスッキリする事が多い。
あの観音像は金光瑶に似ているとの描写があるが、ドラマのはあまりそうでないような。金光瑶がいったん消えた明りを付ける場面も、原作では忘羨の場面となっている。金凌の「恥知らず」も、ここでは罰を受けて家訓を覚えた事に対してだが、原作では「藍氏の人間じゃないのに…そうとも言えない」とちょっと異なる意味合いだった。
原作で好きなのは、魏無羨が「死ぬのは望まない」のくだりで含光君が笑う場面である。多分、第7話の天燈あげ時の笑顔がこのオマージュなのかもしれないが、その笑みに想像が膨らみ印象的な情景であった。
<陳情令用語メモ>
・慈天廣佑:泰山、青帝宮正殿の額に「慈天广佑」とあり、青帝 廣生帝君を祭ったものである。青帝は五帝の一で、東、春、青色、五行の木を司る。青帝の御加護があるのかな。それともたまたまロケ地で映りこんだか。清朝末期、北京の隆福寺が火事にあい、慈天廣覆殿が焼失している。
WOWOW字幕版放送:2020年6月4日(木)深夜
WOWOW吹替版放送:2022年9月29日(木)深夜
▼吹替版第1~12話まで感想
外部サイト
▼白檀の香りの入浴剤。
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▼2022年(今年度)版のカレンダー。