36話感想・ここに参上
魏無羨は酔いつぶれた藍忘機を寝かせつけ、なぜか藍湛の手を組ませている。座学での飲酒の回想。半眼で仏像めいた含光君。
夜に雨降る櫟陽。魏無羨が笛『忘羨』♪を吹くと、鎖をひきずる鬼将軍が現われるが、金麟台で金宗主に捕らわれ記憶が曖昧になっていた。刺顱釘を引き抜かれ意識を取りもどす温寧。跪いて謝る温寧に、同じように跪く魏無羨。鎖は仙剣でないと切ることができず、宿に戻ろうと振り返るとそこには藍忘機が!逃げる鬼将軍の走り方が好き。この街並みは中国ドラマでよく見かける横店ね。
酔っぱらっている含光君は民家に押し入り、鶏二羽を魏嬰に贈る。上手に掴むなぁ。お次は柱に「藍忘機到此一遊」と落書き。魏嬰も「魏無羨也到此一遊」と落書きして逃げる。ここで家に明りが灯るのが良いのだ。
悔いがある
旗亭客桟。戻ると明りが消えており、鬼面を被ったくせ者が侵入していた。酔っぱらっていても剣技は冴えている含光君。相手は藍氏の剣法に詳しいようで、伝送符で逃げる。
水の入った盃を渡すと、盃をかざす含光君。献杯しようとしたか?
質問をし始める魏嬰。
「雲深不知処で天子笑を飲んだことは?」→「否」。座学の時に飲んでたやん。
「掟を破ったことは?」→「あり」。
「ウサギは好き?」→「好きだ」。嬉しそうな魏嬰。
「なぜ俺を助ける?」→「悔いがある」。
「どんな悔いだ」→「不夜天でお前と共に戦わなかった」。一緒に戦っていたじゃないか~と画面コチラで身もだえしていた。
「だからずっと俺を捜してたのか?」には目線をそらす含光君。
「お前には少しも関係ない」と言われ、すねた表情になりつつも亥の刻と自ら床で横になる藍湛。
魏無羨の乱葬崗で落ちる夢。
射日の征戦ごっこ
旗亭酒楼。お焼き(?)にかぶりついていると、子供たちが射日の征戦ごっこをしている。最初は仙督の金光揺、聶明玦役はヒゲも描いている。結構、力関係も再現されており、市井の噂って正確なのね。金子軒は世家若君ランキング3位。三毒聖手な江澄が含光君に話しかけている……。そして三尊なのに沢蕪君がいないのはナゼ……。ごっこ遊びで仙門事情を伝えてくれるこの描写、好きだわ。
魏嬰が夷陵老祖 魏無羨がなぜいないかを尋ねると、子供たちを怒る女性を夷陵老祖呼びして逃げる子供たち……。
気まずい様子の藍湛が現われ、何を話したかと焦っている。鬼面の男について話し合い、魏嬰は含光君を信じると。乾坤袋の剣霊は、蜀の東を指す。
いよいよ義城編の幕開け!
義城。義侠の義ではなく、義荘であった。義城に暮らす民の6,7割は、短命や変死を遂げる者が多い。屍を安置する義荘や、棺や冥銭など葬儀の品を作るのが盛んである。
霧におおわれ、不気味な雰囲気。葬儀用の紙人形の首が転がっている。走り去る人影を追おうとすると、金凌や藍思追たちに遭遇し、城内に入ってから迷って出られないでいるようだ。仙子がリンゴちゃんを咬み、蹴られていた。仙子は斂芳尊からもらったと言う金凌に対して、含光君がくれたと対抗する大人げない魏無羨……。リンゴちゃんは鳴き声がうるさく夜狩に連れて行くよう言われたらしい。含光君ラブな藍景儀は金凌と何かと小競り合い、禁言術にかけられる。
そこへ武器を手にした村人が押し寄せてくる。『忘機』♪と共に含光君が降り立ち一撃! 足技なのも目を引くのだ。魏無羨は半欠の陰虎符が復元されていると言い、鬼面の男が鎖霊嚢を奪おうとする。藍湛に任せ、毒に侵された少年たちを誘導する魏無羨センパイ。
人のいる家を探し、金凌は「誰かいるか?」、藍思追は「どなたかいますか?」と尋ねて回る。魏無羨は扉に足を挟んで、半ば強引に家に入り、蝋燭を灯すと紙人形がぶら下がっていた。仮面を付けていない魏無羨の顔を目にする少年たち。店主は針に糸を通しにくい様子で、首に黒い紋様がある。厨房を借りる。
(つづく)
「雲深不知処で天子笑を飲んだか」については、魏無羨の呪符で言うことを聞いていたので、藍忘機の意識の中には残っていないという認識なのかな?
WOWOW字幕版の時は、酒を飲んだ藍忘機から1週間放送を待ったのである。じりじり。
陳情令吹替版36話感想
酔い潰れた藍忘機からの始まり。少し長めの『忘羨』メロディが沁みる。「ちょっくら避塵を拝借する」と軽快な口調になっていた。
藍忘機に魏無羨が指で「パチン」と鳴らすのは座学と同じ。酔った藍湛が指をクイクイクイとするのがヨイ。酔っぱ立花藍忘機の低~いテンション口調が何とも言えない、「ここに参上」の言い方~~~。
吹替版では「不夜天でお前の味方にならなかった」。子供たちはちゃんとコスプレしており高度なごっこ遊びだ。この辺り、こんなにコミカルな音楽だったのね。
義城に向かう道中、草を避けるのは藍忘機。行路嶺では魏無羨がしていたね。「怪我したのか」には、「ありえない」と応答する含光君。
ドラマと小説・アニメとの違い
原作小説『魔道祖師』第1巻 第7章朝霧、第8章草木
アニメ『魔道祖師』羨雲編第5話、第6話、完結編第1話
原作でも含光君は酔っぱらうが微妙に内容は異なり、そこはBL匂わせ場面となっている。「悔いがある」はドラマオリジナル。
原作の射日の征戦ごっこでは、夷陵老祖も配役されており、温寧役もいるのだ。
天子笑についての質問は原作にもある。原作で藍忘機が天子笑を求めたのは、かつての乱葬崗包囲からの帰りの彩衣鎮だったので、家規通りに雲深不知処では飲まず、外で飲んだという事なのかな。そして酔いが醒めた藍忘機の胸元には温氏の焼印が付いていた。焼印の付いた理由は陳情令では出てこず。
<陳情令用語メモ>
・刺顱釘(しろてい):意識を奪い操ることができる。
・伝送符:一瞬にして人を千里離れた場所まで移動できる。大量の霊力を消耗するので、実際に使う者はほとんどいない。
・義荘(ぎそう):遺体を安置する場所。無縁仏はここに安置される。
WOWOW字幕版放送:2020年5月21日(木)深夜
WOWOW吹替版放送:2022年8月11日(木)深夜
▼吹替版第1~12話まで感想
▼最後まで見た人向け。ネタばれあります。
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