34話メモ&感想
宣徳帝が記す。
朱瞻基(明代)《捕蝗诗示尚书郭敦》
蝗螽虽微物,为患良不细。其生实蕃滋,殄灭端匪易。
方秋禾黍成,芃芃各生遂。所欣岁将登,奄忽蝗已至。
害苗及根节,而况叶与穗。伤哉陇亩植,民命之所系。
一旦尽于斯,何以卒年岁。上帝仁下民,讵非人所致。
修省弗敢怠,民患可坐视?去螟古有诗,捕蝗亦有使。
除患与养患,昔人论已备。拯民于水火,勖哉勿玩愒。蝗は微物なれどその災い小さからず。数はたやすく増え滅ぼすこと難し。
秋を迎え豊かに生い茂る穀物。実りの時を前に蝗忽然と来たりて。
目や根葉や穂まで害される。田畑が荒れれば民の命に関わる。
河間、順徳、山東、山西では蝗害が起きている。
游一帆は「蝗害は4月から7月に起きひどいのは夏と秋。河間、順徳では粟を褒美に捕獲を奨励し害は出ていない。山東では去年から農家に桑芋ごま黒豆の栽培を促し、民は飢えずに済んでいる。山西は役所が除草を命じ防ごうとしたが大群に襲われる」と。
宣徳帝5月と記された、関わった官吏の名簿がかかれたものを上奏。
出た出た蝗害、『虫の奇聞録』にも出てきたよ。
宣徳帝の時代となり、楊子奇は堂々と悪弊を糾弾し、ごますりだった礼部尚書の呂震もすっかり勤勉となる。下は上の好むものを好むと。
梅少淵が身に着けている刺繍はなんだろと思っていたら、許婚の贈り物ですと?恩師である王殿の娘と昨年結納を交わし、来月には婚礼する予定だそうだ。あれま。
胡皇后は食を受け付けず、誕辰祝いでも群臣の祝いを辞退している。
祖訓で、宮廷の買い付けは民間より10文高くせよとあるところを、帳簿では100倍の価格で買われていた。すごい中抜きね。買い付けの7日以内に検査をし、数が合わない時は斬首せよともあるらしい。
皇后が永城に神塔を建てて安泰や発展を祈願すると話すが、陛下には不興をかう。永城は張皇后の出身地。
皇后の不食を気にする殷司膳。すっかり責任と気配りを身につけ成長著しい。あれ、薄青い鳥?
宣徳帝が向かう時は、先頭に立って馬を走らせるのか。狙われたら危なそうだけれど。
衛王がいなくなり、捜しに行く宣徳帝に、男装した子衿が付いていこうとする。13歳で騎射を覚え、14歳で父の狩りに同行し獲物を射たと勇ましいね。ふたりで馬に相乗りしている~。
衛王は自分を案じてくれる人を求めていたようだが、それをそそのかしたのは子衿で、保定府淶水県や真定府新河県では干ばつ、蝗害で麦が取れず都へ逃げてきたのを、を陛下に見せたかった。証しのない言葉は農家の餅と同じで受け流されると。
《宣宗章皇帝實錄 卷十八》
宣德元年六月三日
○乙丑直隷保定府淶水縣真定府新河縣河間府興濟縣廣平府威縣各奏去歲水旱薄收今夏新榖未登民多乏食乞將各縣存留倉糧驗口賑恤 上命行在戶部如所言給之
自分の馬に乗るように勧める遊一帆、相乗りするのかと思いきや、部下が取り残された。
食事に同席する游一帆。
34話料理メモ
子衿は梅少淵に干し柿を柿霜に替えればより咳に効くはずと話す。薄荷のよい香りは頭をすっきりさせ憂いを除く。殷紫萍に蜂蜜を加えた薄荷茶を用意するように伝える。
蟹もどき(假蟹)。蟹の卵に似せた魚の羹。蟹を食べられない梅殿。秘訣は鶏の卵ではなく、家鴨の塩漬け卵を使うと伝える殷紫萍。
鰣魚の姿蒸し(清蒸鰣魚)。南京から届いた鰣魚(じぎょ)。『瓔珞』第58話でも出てきた魚で、『酌中志 飲食好尚紀略』の7月で描写されている。ちなみに傅恒が円明園に出向いて、瓔珞に順嬪の存在を告げた回。この後から瓔珞は本格的に妃嬪の寵愛争いに参戦したので、いわばゴングみたいなものなのかしら。
立ち寄った農家の餅を配られるが、松の実と胡桃が入り甘味も加えられたものだった。
鶏粥。細かく裂いて筋を取り除くと肉本来の味が生きる。
▼鰣魚について。
外部サイト
▼許凱、呉謹言のインタビュー記事。
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